快楽を突き詰める純粋なイチャラブの嵐が来るか?――『ラブライド・イヴ』体験版感想


昨今のエロゲは恋愛ゲームとも言い換えられるように、恋愛という要素が大半の作品において不可分なものとして扱われていると言って良いでしょう。
もちろん陵辱系のゲームや抜きゲーなどそうではないものはありますし、昔であればゲームのご褒美としてHなCGが表示される、という形式が大半ではありましたが。
しかし世の中でイチャラブ要素が強いとされているゲームでも、作品を通して恋愛要素とは別の要素が話の根幹に存在することが多いのではないかと。
学園ものひとつをとってみても、部活ものであったり、何か特殊なシチュエーションが存在していたりといった感じに。
作品のイメージを容易に伝えるため、また話を進行させる要素として何かしら目を惹く要素というのは本来重要なはず。
その中で、イチャイチャするカップル以外の要素が薄めのフルプライスのゲームというのは意外に出そうで出ないところではないかと思います。
恋愛だけを描こうとすると、最近で言うなら『恋ではなく』のように逆にシリアスに向き合うことになってしまうのではないかと。
なのでイチャラブゲー、という分野は意外に難しそうなところといいますか。
同棲などによる、Hを積み重ねるタイプのゲームなら割と多そうな気もするんですけどね。
イチャラブを純粋に突き詰めるというコンセプトは、決して目新しいものではないにせよまず注目すべき部分と言って良いかもしれません。



全然体験版自体の感想に触れていないのでそろそろ内容にも。


とにかくみゆが可愛いのが大きいです。
まぁあまりにやり取りが恥ずかしすぎて苦笑してしまうレベルなのですが、コンセプトを考えれば非常に理に叶っています。
どこまでもどこまでも甘い甘い話だから価値があるゲームといいますか。
体験版途中でもみゆにナイショでりおなと誕生日プレゼントを買いに行くシーンでも、決して修羅場にならないのは非常に正しいのです。


テンポの良い掛け合い(地の文も一人称の語りに徹底していることも影響しているのでしょうか)と、奥行きも含め様々な位置に動く立ち絵が楽しさを増しているように感じます。
自分はキャラクターの会話が独立したウィンドウで展開されることによる読みにくさをあまり感じないのですよね。


やや不安な要素としてはみゆ以外とのキャラクターのHシーンくらいでしょうか。
決して修羅場にならないゲームであるので、どうしてもご都合主義の強い展開になってしまうのは避けられないところで。
楽しむためには深く考えず気にしないことが重要なのは間違いないでしょうが、プレイする人によっては気になってしまうんでしょうね。
本来コンセプトを考えるとミドル〜ロープライスでヒロインを絞るタイプの企画だとも思うので中々難しいところではあると思います。


逆に凄く楽しみにしているのは、告白タイミングによってHシーンが変化するという部分。可愛いキャラだからこそ見たいHシーン。
ラブラブなのも良いですが、濃厚なHも見たいというのが人情というもの。
どれだけ興奮させてくれるのか今からワクワクしています。


元々アリスソフトを退社したむつみまさと初のゲーム原画という点でも注目されて良い作品です。
原画だけでなく中身でどれだけ評価されるか、今から楽しみでなりません。
まさか『猫撫ディストーション』の販促で出演された電妄トークライブに行った時は、同じく宣伝していた『ラブラブル』のようなゲームを次に出してくるとは思っても見なかったんですよね。
今年のイチャラブゲームとして必ず話題に上ると言っても良い名作『ラブラブル』に負けないゲームであることを期待しつつ、こんなウチの感想を読んだ方はぜひ買って頂きたいなと。